無限のビィ

朱川湊人「無限のビィ」を読んだ。

無限のビィ (文芸書)

無限のビィ (文芸書)

昭和40年代のある町を舞台にした、
小学3年生の男子が主人公の長編小説。
この町で連続殺人事件が起こり、
その犯人は永遠に生き続ける生物。
生物と戦う子供の姿を描く。
この小説は、
朱川テイストのてんこ盛りである。
昭和が舞台で、
時代を感じさせる描写が多い。
子供の間の遊びや交流などを書くのも、
朱川湊人の得意分野である。
そして、
ウルトラセブン」を思い出すような、
日常の隣にある恐怖なども、
特撮好きな朱川湊人の本領発揮である。
作家の力の入れ具合がわかる力作である。