蜘蛛の糸は必ず切れる

諸星大二郎蜘蛛の糸は必ず切れる」を読んだ。

蜘蛛の糸は必ず切れる

蜘蛛の糸は必ず切れる

4つの短編からなる小説であるが、
作者は有名な漫画家である。
学生時代に一度、
友達が読んでいた諸星大二郎のマンガを、
読ませてもらったことがある。
題名は覚えていないが、
諸葛亮孔明のことを描いたマンガで、
不気味で不可思議で独特なマンガであったという、
強い印象だけが残っている。
たまたまその人の小説を見かけたので、
読んでみたわけである。
表題作はもちろん、
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」をモチーフにしている、
地獄を舞台にした作品である。
蜘蛛の糸 (280円文庫)

蜘蛛の糸 (280円文庫)

その他の「船を待つ」、「いないはずの彼女」、「同窓会の夜」は、
やはりいずれも幽霊など不気味な話ばかりである。
この季節になると、
こういう本が読みたくなるのは、
怪談が日本人の生活習慣に浸透しているという事だろうか。