悼む人

天童荒太「悼む人」を読んだ。

悼む人

悼む人

リアルなような非現実的なような不思議な話である。
様々な理由で死んだ人を悼む青年と、
その影響を受けて変わっていく周囲の人々の話である。
テレビや新聞で知る残酷な事件などでも、
そこに至る複雑な背景があり、
それを知れば単純な評価はできないことを、
改めて教えてくれる。
死んだ人々を悼み覚えておく青年の気持ちを思えば、
とても感動的な話と言えるのだが、
やはり様々な死にまつわる事例が重く、
読み終わった後は少々胸が痛くなる。
家内に勧められて読んだが、
インパクトの強い小説であった。