チベットから来た男

クライド・B・クレイスン「チベットから来た男」を読んだ。

チベットから来た男 世界探偵小説全集(22)

チベットから来た男 世界探偵小説全集(22)

ウェストボローという歴史学者の老人が、
その学識と推理力で事件を解決する探偵ものである。
チベット仏教の秘伝の書を、
収集家の金持ちに売ろうとした日系アメリカ人が殺される。
さらにこの書物を買った金持ちも殺される。
主人公は豊かな歴史知識と推理力で、
友人の警部とともに謎解きをする。
最後に事件に関わる人々を一堂に集めて、
犯人を名指しして事件を解説するというのは、
まさに探偵ものの定番の場面である。
他の推理小説と異なるのは、
チベットに関わる蘊蓄の多さである。
読んでいて、
欧米人がどれほどチベットに対して、
ロマンチックな幻想を抱いているかがよく分かる。
いろいろ日本の小説を読んできたので、
ここらで洋物に変えてみようと思った。
これからいろいろ読んでみるつもりである。