読了

北方謙三「楊令伝」を読み終わった。

意表をつく終わり方だったが、
一つの国となった梁山泊の存在など、
読み応えのある作品だった。
水滸伝」から続くこのシリーズで、
集英社文庫 水滸伝BOX (水滸伝)

集英社文庫 水滸伝BOX (水滸伝)

私にとって特に印象深かったのは、
子午山の王進と致死軍であった。
原作では、
九紋竜史進に武術を教えてそれっきりの王進が、
梁山泊とずっと関わりを持ちながら、
心に傷を負った若者に武術を教えながら癒していく。
それが独特の存在感を示している。
また、
闇のスパイ集団、暗殺集団である致死軍の、
冷徹な暗躍が梁山泊を陰で支える。
イスラエルモサドのような、
ストイックで不気味な存在感を持っていた。
しばらくしてから、
続く「岳飛伝」も読んでみようと思う。
岳飛伝 1 三霊の章

岳飛伝 1 三霊の章