指令

昨日に続いて認知症の話。
昨日の生徒さんに聞いたのだが、
以前この生徒さんは、
建築現場に関わる仕事をしていた。
ある朝、現場に行ったとき、
近くの道路脇の側溝に老人が立っていた。
遠目に見て、
何か作業をやっているように見えたので、
そういう工事をやっているのだろうと思っていた。
やがて夕方になり、
仕事も終わる時間になったが、
その老人はそのまま側溝にいた。
ここに至って、
どうも様子がおかしいということになり、
警察に通報した結果、
認知症の老人であるとわかり保護された。
「なぜずっと側溝にいたのか?」
との問いに対し、老人は、
「ずっと指令を待っていた。」
と答えたそうだ。
今のような寒い時期だったそうで、
ひょっとしたら、
命に関わる事態になっていたかもしれない。
こうした怖い話を聞くにつけ、
自分や家族に対しても、
できる範囲の策を講じていきたいと思う。