黄昏の旗

友人の作家朱川湊人氏の新作「黄昏の旗」を読んだ。

黄昏(たそがれ)の旗

黄昏(たそがれ)の旗

15の短編小説が収められている。
私は特に最初の2編、
「再び旅立つ友へ」と「誰もゾウにはかなわない。」
が気に入っている。
前者は、友人との友情の言葉に涙を誘うし、
後者は、ほのぼのした雰囲気が良い。
そのほかの作品も、
やはり朱川作品ならではの世界観があるのだが、
1つ1つの作品が完成しているので、
何かとても得をしたような感じがする。
うちの教室には、
朱川氏の作品をほぼ全て並べているが、
先日、ある本好きの生徒さんが、
「けっこう出されてますね。」
と言っておられた。
思えば、彼の著書もかなり増えた。
賞をとっても、
その後名前を聞かなくなる作家も多い中で、
これだけ連続して本を出せるというのは、
彼の実力とともに、
作家として確実な歩みを続けていると言うことだろう。