入院生活(9)

手術の翌々日は、
のんびりしたものだった。
シャワーに入れたのが特にうれしかった。
食事も普通に出されたものを食べてもよい。
よく病院のごはんはまずいという人がいるが、
私にとってはとてもおいしかったし、
メニューも工夫されていると感じた。
時間があるものだから、
毎回の食事が楽しみで、
あっという間に食べてしまい、
お膳を返しにいくのはいつも私が一番だった。
空いた時間はテレビで相撲中継を見たり、
金庸の「天龍八部」を読んだりしていた。

天龍八部〈第1巻〉剣仙伝説

天龍八部〈第1巻〉剣仙伝説

重病でない私にとっては、
肉体的辛さが和らぐと、
病室での生活は楽なものだった。