牡丹酒

山本一力「牡丹酒」を読んだ。

牡丹酒

牡丹酒

これは、
先日読んだ「深川黄表紙掛取り帖」の続編である。
http://d.hatena.ne.jp/tanglou/20130307
それぞれの特技を持つ町人4人が、
土佐の酒を江戸で売るために、
知恵と力を尽くす商売の物語である。
その中で様々な人間模様が描かれる、
人情ものであるとも言える。
基本的に、物事がトントン拍子に進むので、
波瀾万丈とは行かないが、
安心して気持ちよく読める作品である。
時折登場する人物や土地や店の名前などは、
実在のものとして今も知られているものがある。
私の仕事場の近くにある「阿み彦」という鰻屋さんに、
主人公たちがたびたび食べに行くのに驚いてしまった。