大会体験(6)

大会ではペースが大事だとよく言われる。
焦って速くなると、後できつくなる。
実際スタートすると、
あまりの人数で自分のペースなど関係ない。
まるで歩くようにゆっくり走り始めた。
ウォームアップとしてむしろ都合のいいスタートであった。
体が慣れてくると、足の痛みも感じられず、
普段の走りの感覚がよみがえってきた。
折り返し地点を過ぎたころ、
足の痛みが起こってきて危ないかなと感じたが、
だましだまし走り続けると案外いけるとわかった。
道路わきの人たちが「頑張って!」と言ってくれる。
川の横の鬱蒼と木々が生い茂ったところで、
おそらく3、4歳くらいの男の子が、
「ここ絶対ゴリラおるで!」
と言っているのが聞こえて可笑しかった。
大してしんどくなかったが、
経験だと思って給水所の水をもらった。
健康飲料的なものかなと思っていたが、
ただの水であった。
後半はさすがに疲れてきて、
フォームも崩れてきたが幸い無事完走できた。
ゴール前に高橋尚子さんがいて、
ハイタッチすることができた。
10キロを1時間で走ることができ、満足であった。
自分のトレーニングの結果が出るというのは、
うれしいものだ。
来年もまた出場したいと思っている。