うろうろ歩いてようやく七条に来た。
今回は三十三間堂に行くつもりであった。
少し前に読んだ「視えるんです3」で、
三十三間堂が神秘的な場所であるとの記述があり、
自分もその雰囲気を味わってみたいと思ったからである。
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左手に京都国立博物館があったが、
残念ながら現在は改築だか何かで休館中であった。
突き当りには、
智積院という真言宗の立派なお寺があったが、
目的地である三十三間堂に向かう。
思えば、こんなに何度も京都に行きながら、
三十三間堂は初めてであった。
ここも堂々として立派な寺院である。
私が入ったのは夕方だったが、
外国人観光客や修学旅行生など、多くの人が参拝していた。
それでも落ち着いた静かな雰囲気であった。
写真は撮れないが、
さすがに中の千体の観音像や三十尊は圧巻であった。
建物を出て裏手に回ると、
通し矢で有名な光景が広がった。
吉川英治の「宮本武蔵」では、
ここで武蔵と吉岡伝七郎が闘うが、
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それでも学生時代に、
熱心に「宮本武蔵」を読んだ私には感慨深いものがあった。