祖先

私の母方の曽祖父は、
ハワイの現地の子供のための学校を作った人らしい。
それだけを聞くとさも立派な人のようだが、
妻子をほったらかしにてハワイに渡ったのだそうだ。
昨日の授業前の雑談で、
この例を挙げて、
昔の人はあまり妻子を顧みず、
思い切った行動をとることが多かったようだ、
というような話をしていた。
昨日の生徒さんのおじいさんは、
有名な日本画家である竹内栖鳳の弟子だったそうだ。
それも画家として生計を立てていける人だったので、
相当なレベルだったのだろう。
その話は以前から聞いていた。
しかし今回聞くと、
もともと堅い仕事についていたのが、
突然思い立って竹内栖鳳の弟子になったという。
やはり、ということになった。
ついでに聞くと、
ひいおじいさんは加賀藩の勘定方におり、
明治維新後は算術を教えておられたらしい。
妻子をほったらかすのはともかく、
こうした話を聞くことによって、
明治の人たちの行動力や精神に触れるのは、
何か元気づけられるというか触発されるような気がする。