仏果を得ず

最近家内は「三浦しをん」づいている。
次から次へと作品を読んでいる。
うちの教室のある女性の生徒さんでも、
熱心な三浦しをんファンの方がいる。
家内が先日、
「これ面白いよ。」
と言って貸してくれたのが、
「仏果を得ず」である。

仏果を得ず

仏果を得ず

人形浄瑠璃の修行をする主人公を中心に、
修行を極めていく様子や人間関係について描かれている。
「風が強く吹いている」でもそうだったが、
風が強く吹いている

風が強く吹いている

十分な取材を元に、
こうした若者のストイックな修行や周囲との関係を描くのを、
この作家は得意としているようだ。
様々な人間関係により修行の関門を突破していく過程が小気味よい。
恥ずかしながら、私は文楽というものを見たことがない。
文楽劇場の近くには何度も行っているにもかかわらずだ。
生徒さんの中には、文楽ファンの方もおられる。
今後私が文楽を見に行く機会があるかどうかはわからないが、
この作品を通じて少しその奥深さについて知ることが出来、
また興味を持つことが出来たのは確かである。