疑心

「黒の狩人」を読み終わってすぐ、
家内が図書館から借りてきた「疑心」を読んだ。

疑心―隠蔽捜査〈3〉

疑心―隠蔽捜査〈3〉

こちらは、今野敏の「隠蔽捜査」シリーズものである。
いわゆるキャリアというエリートが主人公のもので、
前作も読んでいるので入りやすかった。
職務に忠実の朴念仁で、
ちょっとスタートレックのミスタースポックを思わせる主人公が、
今回は恋愛感情に翻弄されつつテロ対策に追われる話だ。
このシリーズで私が楽しみにしているのが、
人間的感情を交えずに主人公が事件に向かうところであるが、
さらにそうした視点で最近の社会の矛盾をバッサリ切り捨てるシーンである。
今回は、監視カメラ設置に対するプライバシー侵害について語っている。
いずれにせよ、このシリーズは明るくて読みやすく、痛快なのがいい。