制汗剤

駅でのこと。
ホームの椅子に座って電車を待っていた。
前に中学生だか高校生だかの子供が2人いた。
制服を着ているのだが、
1人はズボンをずらして履いていて、いわゆるチャラい感じであった。
私には、たびたび見かけるあのずらしてズボンを履く意味がわからない。
見栄えも悪いうえに、
とっさのときには動きが悪くなるとしか思えない。
それはともかく、
その学生が突然シューっと自分のシャツの中に制汗剤を吹き付けた。
中二のうちの息子も同じようにクラブ活動終了後などに制汗剤を使っている。
周囲に対して自分の汗のにおいを振りまきたくないからなのだろうか。
私の時代には、思いもよらない行動であったので、
何となく気になった。
帰宅後、中二の息子に聞くと、
単にいい匂いがするからだ、とのことであった。
なるほど、あくまで自分のためであったのだ。
友達が使っていていいなと思ったそうだ。
人が新しいものを持っていると真似したくなる遊びの感覚に近いようだ。
あの駅にいた子供もそうなのだろう。
周囲に対して爽やかに見せたいのなら、
まず、ずらしたズボンやだらだらした動きを何とかしているはずだ。