伝奇の空海

生徒さんがまた本を持ってきてくださった。
夢枕獏の「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」である。

沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ1

沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ1

遣唐使メンバーである空海が唐の国で、
この作品の相棒と言える橘逸勢と語り合いながら話は進む。
こうした相棒との語らいで進むのは、
夢枕獏作品のパターンのようだ。
白居易、韓愈、柳宗元と同時代の有名詩人が登場し、
さらには阿倍仲麻呂李白なども出てくる。
しかし、そうした史実において実在する以外の登場人物の名前に、
中国武術ファンならニヤリとするだろう。
その無名の登場人物の名前が、
中国武術雑誌などから取ったものであることが明らかなのである。
まだ途中までしか読んでいないが、
残りの巻を読むのが楽しみである。