ガッツ

根性を表すこの「ガッツ」という言葉は、
もう死語であるかも知れない。
日本に定住している中国人の子どもを教えていると、
その多くがガッツがなく、
感情のコントロールができないことに気付く。
もちろん単純な一般化は出来ず、
しっかりした在日中国人の子どもの存在も知っている。
留学生は少し違う。
彼らは日本に来てアルバイトしながら学び、
頑張ろうという気持ちがある。
日本の大学や大学院では、
優れた中国人留学生の活躍が伝えられている。
また、日本人の子どもでもガッツがない子もいる。
しかし目立つのは、在日中国人の子どもだ。
その立場から考えると、
本人の資質もあるだろうが、
基本的には、
親の多くが中国の田舎から来ていて、
文化的水準が高くない場合が多いこと、
中国時代から一人っ子で甘やかされていること、
などがあるかもしれない。
彼らの性格が悪いわけではなく、
人を思いやる気持ちなどはちゃんとある。
しかし学習面や生活面では、
まことにガッツがない。
残念ながら専門学校でこういう面を鍛えるというのは、
私の仕事の範囲では無理だ。
やはり彼ら自身が社会に出て、
揉まれるうちに自得していかねばならないのだろう。