銀河の口笛

以前書いたように、
弟が朱川湊人作品を書店で見かけると
すぐ買っているという話を聞き、
私も立て続きに3冊買って読み終えた。
先日の「太陽の村」、

太陽の村

太陽の村

ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント」
ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント

ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント

に続いて昨日読み終えたのが、
「銀河の口笛」である。
銀河に口笛

銀河に口笛

これまた秀作である。
友だちだから誉めているのではない。
朱川氏らしい作品である。
昭和37年生まれの我々が、
小学生時代の日常生活の中で出会う事件を
不思議な同級生をからめて描く、
ノスタルジーしみじみものである。
優しさと静かな感動を与えてくれる。
またさらに、
様々な個所にちりばめられているディテールが、
懐かしい小学生時代を思い出させてくれる。
特に今回は「スパイ手帳」が印象深い。
当時熱狂的になったグッズであった。
今回これら3作品を読み、
朱川湊人は新境地を開いたと感じた。
泣けるホラーばかりではない懐の深さを
見せてくれた気がする。
そしてそのいずれもが、
しっかりと朱川氏らしい特徴が表れていた。
どれも多くの人に読んでいただきたい作品である。