受け入れる

先日、死に関することについて書いた。
父の死に直面したとき、
この間書いた小林正観さんの著書も大いに役立ったが、
もう1つこうした面でとても助けられた本がある。
それは、エリザベス・キューブラー・ロスという、
もう亡くなられたスイス出身の女性精神科医の著書である。
そんなにたくさん読んだわけではないが、
「死ぬ瞬間」という本が有名である。

死ぬ瞬間―死とその過程について (中公文庫)

死ぬ瞬間―死とその過程について (中公文庫)

また、共著ではあるが、
「ライフ・レッスン」という本も良かった。
ライフ・レッスン (角川文庫)

ライフ・レッスン (角川文庫)

著者が死に直面した多くの患者と接するうちに、
如何にして死を受け入れるようになるか、
またそのために如何に生きていくべきかを、
豊富で感動的な事例を引用して、語っている。
人それぞれ生きることや死ぬことについて、
考えをもっていることだろう。
しかし、こうした本は常に死に直面して考え、
経験してきた人が書いており、
この本に書かれている考え方を
知っているのと知らないのでは大きく違うと思う。
普段さほど死について実感で考えられない
私のような人間からするとたいへん示唆に富んでおり、
大いに助けられたものである。