義侠心

今日のクラスの授業では、
短いセンテンスをもとに作文を作ってもらう。
その中で、ある生徒さんの文は次のような内容だった。
十数年前、
その生徒さんのお父さんは末期ガンの状態だった。
治療の進行ははかばかしくなく、
何でも試そうと思った生徒さんは、
効果が期待できるとの噂のあった民間の漢方薬を、
購入しようと考えた。
ところが、
その薬は手続き上でも法律的にも難しいことが多くあり、
手に入りにくいだけではなく、
手に入れるのに時間がかかるため、
病気の進行したお父さんに間に合わない可能性があった。
そのことを知った、仕事上でつきあいのあった、
ある台湾人の社長がいろいろと策を講じ、
かなりきわどい手段も使って手に入れてくれた。
おかげで、お父さんにその薬を飲ませることができたが、
残念ながら時すでに遅く、3日後に父さんは亡くなられた。
結果はともかく、
その台湾人社長の気持ちは、
忘れることは出来ないものとなった。
以上が文の主な内容であったが、
友人のためにあらゆる手を尽くしてあげようという気持ち、
こういうのを義侠心というのであろう。