意外に

先日、金庸の「鹿鼎記」を読み始めたことを書いた。

鹿鼎記・5 経典争奪

鹿鼎記・5 経典争奪

マンガなどでもありがちなのだが、
金庸作品でも、主人公はもともと優れた資質を持っていたり、
偶然、すごい武術の技術を持つ師匠や秘伝書に出会ったことで、
超人的な能力を得て、大活躍するというパターンが多い。
いずれにせよ、当然のことながら主人公は特別なのだ。
この「鹿鼎記」でも主人公は特別なのだが、
それは武術の腕や人柄ではなく、
口のうまさと運の強さと言えるだろうか。
主人公の子供は、全然強くもなく、
優れた師匠に出会っても根気の要る武術の稽古はしない。
いつも出たとこ勝負の運の強さと口のうまさで、
互いに対立する政府や複数の組織の、
ナンバー2の地位に上っていくのだ。
これはこれで結構面白い。
文庫版では、まだ2巻までしか出ていないようだが、
私は図書館で借りて読み進んでいる。
まだ読み終えてはいないが、
しばらくは通勤の行き帰りに退屈することはなさそうだ。