活元体験

学生時代、野口整体に興味があって、本部道場に行った。
創始者野口晴哉先生のお子さんにあたる方が指導されていた。
広い畳の道場に、百人以上の人が集まっていた。
その日は「活元会」という会で、初心者はまずこれに参加する。
この活元というのは、気功で言えば、自発功のことで、
勝手に身体が動いて、
自分で自分の身体を調整するというものであり、
野口整体の根幹を為す技術であった。
残念ながら、その時の私は全然身体が動かなかった。
数年後、関西に戻ってから、
友人の紹介で野口整体の道場に行った。
そこは女性の先生が自宅でやっている会で、
3人ほどの参加者がいただけだった。
その女性の先生の肩の力の抜け方ときたら、
後にも先にも見たことがないような抜け切り方で、
会っただけでその実力がしのばれた。
活元が始まってしばらくして、気付くと、
私はガクガクに身体が動いていてびっくりした。
どうも先生が誘導してくださったようであった。
その時はあまりに頭がぐるぐる回って、
吐きそうで気持ち悪かったが、
後日慣れてくると、身体のゆがみが修整されるように感じた。
今でも時々やるが、
翌日の目覚めの良さは特筆すべきものがある。