国境

これまで、ここで自分が面白いと思う本を紹介してきた。
本を読むのは、ほとんど仕事の行き帰りの電車の中である。
ここのところ、金庸の作品がほとんどだったが、
以前生徒さんに勧められて面白かった本も紹介したい。
それは黒川博行という作家の作品だ。
これまで読んだ作品の中で、
主人公となるのは、たいてい刑事、ヤクザ、犯罪者などで、
非常にリアルで面白い。
話す言葉がまたたいへんにリアルな大阪弁である。
登場する地名も、私が住む大阪各地が次々出てくるので、
さらに親近感が湧く。
生徒さんが勧めてくださった作品は長編で「国境」という。

国境 (講談社文庫)

国境 (講談社文庫)

一言で言えば、
北朝鮮に逃げた詐欺師を被害者の主人公とヤクザが追いかける、
という話である。
話の内容がスピードがあって面白いだけでなく、
主人公とヤクザの大阪弁丸出しの掛け合いが絶妙だ。
電車の行き帰りに、こうした作品を読むことで、
退屈しがちな時間があっという間に過ぎる。