竹内さんの観相の師匠はユニークな人だ。
「曲全坊玄妙子」という方で、
もちろん本名ではない。
本で読んだことや、
竹内さんから聞いた話から総合すると、
終戦後、
復員してきた曲全坊師は証券会社に入社、
自分の顧客が損をしたことで、
ノイローゼ気味になり、運命学を知る。
いろいろ探求するうち、
中国で「気血相法」を習得した師に出会う。
この師は「五千言玄通子」という。
戦時中、
中国の道観で道教、仙道の修行をした人で、
日本に帰ってきてからは、
「仙道連」という組織を開き、
学んだことを伝えた。
観相もその学習内容の一つであった。
曲全坊師もそれを学び修行した結果、
観相の達人になったのはもちろん、
「光背」という今で言う、
オーラが見えるようになったという。
さらに「実腹法」という鍛錬法を確立された。
仕事の面では、
自分で証券会社を起こして、
その結果たいへんな資産家となり、
晩年は自身の修行と、
後進へ道を伝えることに専念された。
歯に衣着せぬ物言いをする方であったが、
純粋で真剣に学ぶ人には、
親切に教えてくれたそうだ。