旅のお伴

昨日、海外旅行のときに時代小説を読んでいて、
海外にいる気分を十分味わえなかったことがあると書いた。
かなり以前に、インドののどかな田舎に知り合いを訪ねて行った際、
肉体的にも精神的にもリラックスしたかったのだが、
たまたまその時に持って行った本のために、
リラックスしきれなかったことがある。
それは、「封神演義」という中国の古典小説である。

封神演義(上) (講談社文庫)

封神演義(上) (講談社文庫)

最近は漫画になっているらしいが、私は漫画は読んだことはない。
話は、古代中国で道教の神様達が、秘術を尽くして戦う物語だ。
中国に留学した時に、知り合いになった中国人学生に、
西遊記」や「平妖伝」なんかが好きだ、と言うと、
「それならぜひ「封神演義」を読んだ方がいい。気に入るよ。」
と勧められたのだ。
面白いのだが、とにかく神様達の戦いの連続なので、
のんびりリラックスしに行ったつもりが、
続きは気になるわ、残虐殺戮場面はあるわで、
落ち着かない旅行になってしまった。
つくづく旅のお伴の本はちゃんと選ばないといけないと、
肝に銘じる羽目となった。