最も幸福を感じたとき

教室の授業で、中級の後半クラスになると、
授業の最後に簡単な会話を行う。
通常は、私がテーマを伝えると、
それに対して生徒さんがそれなりの答えを考えて、
中国語で答えるという形をとる。
テーマはその時々で様々ではあるが、
ある時に、「これまで最も幸せを感じたとき」
というテーマを出したことがある。
主婦の方が多いあるクラスでは、
「子供が生まれたとき」という答えが多かった。
やはりそうなのだなあ、と思った。
ちなみに私が最も幸せを感じたときは、
仕事を終えて帰宅してドアを開けたときに、
まだ歩けなかった息子がニコニコしながら、
ハイハイで迎えに出てきてくれたときだ。
私もまだ途中だけれども、
子育ては心配の種が尽きず大変だ。
また、経済的にも体力的にも精神的にも負担が多い。
しかし、子供がもてる状況にありながら、
子供を持つという選択をしないことは、
人生の大きな喜びを放棄するに等しいと私は思う。
少なくとも私にとって、
子供を持ったことが人生に大きな価値観の変化をもたらした。
その変化の大きさは計り知れないし、
それは他のこととは比べられない大きな喜びだ。